W. ジェイムズ

William James
ウィリアムジェイムズ

[伝記]
アメリカ出身の生理学・心理学者、哲学者。

1842年1月11日、ニューヨーク市に生まれる。スウェーデンボリ神学者のヘンリー・ジェームズの長男。弟は作家ヘンリー・ジェイムズ。一時は画家を志すが、断念。1861年(19歳)、ハーヴァード大学に入学。理学部にて化学、生物学、解剖学を学び、1864年(22歳)、医学部に転向、1869年(27歳)、学位を授かる。1869年、アガシを隊長とするブラジル探検隊に参加。1872年(30歳)、ハーヴァード大学で生理学講師、1876年(34歳)、生理学助教授となる。1878年に結婚、1880年、哲学助教授を経て、1885年、哲学教授となる。1872年から1907年までハーバード大学で教える。

医学、生理学、心理学の学識をもって、身体的経験に根づく心特有の持続の理論を展開。ドイツではフッサールの内的時間意識の現象学に、フランスではベルグソンの生の哲学に、わが国では西田幾多郎の純粋経験の思想に多大なる影響を与えた。また、経験の一般化の必要を示唆する晩年の思想は、後期ホワイトヘッドのプロセス形而上学にとって重要な拠り所となった。ホワイトヘッドは、デカルトの『方法序説』と並び称している。

1910年8月26日、ニュー・ハンプシャー州にて逝去(68歳)。

[概要]
・ジェイムズの研究の目標は学生時代から哲学にあったが、研究時期に区分を設けるならば、(1)心理学時代1880年~、(2)宗教学、倫理学時代1890年~、(3)哲学時代1900~10年の3区分となる。しかし、これら3つの時期に共通する、ジェイムズの思索の特徴として、抽象的・普遍的なものよりも、具体・個別的なものを重視するという点が挙げられる。例えば、『心理学原理』では、直接に感じられる経験の連続性(意識の流れ)という形でわれわれの意識を定式化し、実体的自我や霊魂、明確に区切られた原子論的な心像といった従来の学説を退けた。また、『宗教的経験の諸相』では、宗教の本質を、個人に対して生じる特殊な経験とみなし、教会をはじめとした制度的宗教や神学論争を派生的なものとして扱った。『根本的経験論』では、心と物、主観と客観という二元的区別は二次的なものにすぎず、直接与えられるのは、未規定の純粋経験であるとする。『プラグマティズム』では、真理とはイメージと実在の一致ではなく、ある観念や概念から実際に引き出される個別の結果(ジェイムズはこれを〈額面価格〉と呼ぶ)であり、異なる結果が出てこないのであれば、一見異なるように見える主張も実は同じだと述べ、ここでも具体性が重視される。

・ジェイムズの影響は多方面に渡る。医学、生理学、心理学の学識をもって展開された、身体的経験に根づく心特有の持続の理論は、ドイツではフッサールの内的時間意識の現象学に、フランスではベルグソンの生の哲学に、わが国では西田幾多郎の純粋経験の思想や夏目漱石の作品に多大なる影響を与えた。また、具体的経験に立脚した形而上学を追究した晩年の思想は、後期ホワイトヘッドのプロセス形而上学にとって重要な拠り所となった。『科学と近代世界』でホワイトヘッドは、『根本的経験論』の巻頭論文「意識は存在するか」について、デカルトの『方法序説』と並び称している。『思考の諸様態』ではさらに、哲学の体系化に先立つ経験的要素の収集作業に貢献した、偉大な思想家として、プラトン、アリストテレス、ライプニッツ、そしてウィリアム・ジェイムズが挙げられている。

(以下、未整理)
『心理学原理』や『宗教的経験の諸相』で、記述的心理学と宗教心理学の分野で国際的な名声を博す。また、哲学者としては、プラグマティズムの立場に立った真理の理論や信念の理論を発表し、国内外で論争の的になっていた。

しかし、彼自身は、その宗教心理学やプラグマティズムの認識論を基礎づけるために形而上学の体系的構築が必要であると考えていた。1904年から1905年にかけて追究し、その成果を雑誌論文に発表。

1908年から1909年にオックスフォード大学で「哲学の現在の状況について」という表題のもとで連続講演を行い、その講演原稿を『多元的宇宙』(1909)として出版。その巻末に付されている補遺の一部は、1904年~1905年に書かれたもの。

1912年に『根本的経験論』が出版される。その論文のいくつかは、1904年~1905年に書かれたもの。(以上、伊藤邦武『純粋経験の哲学』「解説」261~263頁。

[年表]
1842 1月11日ニューヨークに生まれる。父ヘンリーはスウェーデンボリの影響を強く受けた神秘思想家で、定職につかず、執筆・講演活動を行う。小説家のヘンリー・ジェイムズは実弟。幼時よりヨーロッパ各地を旅行し、「アメリカに真の教育はない」という父の方針により17歳まで独・仏・英で教育を受ける。
1860 帰国し画家を志すが1年で放棄。断念の理由は、一説によると、一度は許可したはずの父が自殺をほのめかして反対したからとか。
1861 ハーヴァードの理学部(Lawrence Scientific School)入学(化学)。初めて組織的教育を受ける。その後、比較解剖学・生理学科、さらに医学部へ転向。
1865 当時の師 ルイ・アガシのアマゾン探検隊に参加。このころから不眠・眼痛・背痛・憂鬱症が始まる。フィールドワークに嫌気がさし、一生を哲学にささげることを決意する。
1869 医学部卒。M.D論文「風邪論」
1870 精神の危機。新カント派のルヌーヴィエの哲学に触れ克服する。「私の自由意志による最初の行為は、自由意志を信じることであるだろう」
1872 ハーヴァードで生理学講師に就任。
1874 心理学の講義を始める。
1878 アリス・フォン・ギベンスと結婚。
1879 哲学の講義を始める。
1885 哲学教授。
1890 『心理学原理』執筆開始から12年を費やした1400頁の大著。国際的な名声を博する。
「とにかく自分が…時には大騒ぎをするだけのことは成し遂げてみせることができたと考えられることは大きな慰めである。…あらゆる国語の中でもっとも大きな心理学の本であることをあらためて実感した。しかし、もしこれが印刷屋で焼けてしまっても、たいして気にしない。二度と書こうとは思わない。」
1892 『心理学 短縮版』
1897 『信じる意志 および一般向け哲学についての諸論文』
1898 趣味の登山で心臓を傷め、生涯苦しめられることになる。
ハーヴァードでインガーソル講演『人間の不滅性』
プラグマティズムを初めて明確に打ち出した講演「哲学的概念と実際的結果」
1899 『心理学について教師に、生活の理想について生徒に語る』
1902 前年から行なわれたエディンバラ大学でのギフォード講演『宗教的経験の諸相 人間性の研究』で宗教心理学の分野でも確固とした地位を築く。
1904 この年から翌年にかけて、『根本的経験論』の核となる「意識は存在するか」「純粋経験の世界」などの諸論文を発表する。
1907 ハーヴァード大学辞職。そのときの心境を「ただ一人、神と真理とともに!」と友人に書き送っている。
コロンビアなどでの講演『プラグマティズム 古い思考法のための新しい名前』
1909 オックスフォードでヒバート講演『多元的宇宙』 『真理の意味』
1910 8月26日ニューハンプシャー州Chocoruaの別荘にて永眠。享年68。「家に帰れてよかった」
1911 長男ヘンリーの編集による『哲学の諸問題 哲学入門』「私はこの本で自分の体系を完成させたいと思った。しかし、それはいまでは片足だけのアーチみたいに未完成のままだ。」
1912 高弟ペリーの編集による『根本的経験論』

[主要著作]
1890『心理学原理』The Principles of Psychology, Vol. I, II. 1890.(PP)
1892『心理学要論』Psychology: Briefer Course, 1892.(PBC)
1897『信ずる意志』The Will to Believe and Other Essays in Popular Philosophy, 1897.(WB)
1902『宗教的経験の諸相』The Varieties of Religious Experience. A Study in Human Nature. Being The Gifford Lectures on Natural Religion Delivered at Edinburgh in 1901-1902. (出版は1902)(VRE)
1907『プラグマティズム』Pragmatism, 1907.(Prag)
1909『真理の意味』The Meaning of Truth: A Sequel to ‘Pragmatism,’ 1909.
1909『多元的宇宙』A Pluralistic Universe. Hibbert Lectures on the Current Situation in Philosophy Delivered at Manchester College, Oxford in 1909. 1909.(PU)
1911『哲学の諸問題』Some Problems of Philsophy. 1911.(SPP)
1911『追想と研究(Memories and Studies)』Memories and Studies, 1911
1912『根本的経験論・論文集』Essays in Radical Empiricism, 1912.(ERE)
1920『論文と評論』

The Works of William James, 15 vols. (Harvard University Press, 1975-88)

The Principles of Psychology, Vol. I, II. Har, 1981.
The Principles of Psychology, Vol. III: Notes, Appendixes, Apparatus, General Index, Har, 1981
Psychology: Briefer Course, Har, 1985.
The Will to Believe and Other Essays in Popular Philosophy, Har, 1979.
The Varieties of Religious Experience. A Study in Human Nature. Being The Gifford Lectures on Natural Religion Delivered at Edinburgh in 1901-1902. (出版は1902), Har, 1985.
Pragmatism, Har, 1975.
The Meaning of Truth: A Sequel to ‘Pragmatism,’ Harvard University Press,1975.
A Pluralistic Universe. Hibbert Lectures on the Current Situation in Philosophy Delivered at Manchester College, Oxford in 1909. Har, 1977.
Some Problems of Philsophy. Har, 1979.
Memories and Studies, 1911
Essays in Radical Empiricism, Har, 1976.
Manuscript Essays and Notes, Harvard University Press, 1988.
Essays, Comments, and Reviews, Harvard University Press, 1987.
Essays in Religion and Morality, Har, 1982.(ERM)
Essays in Philosophy, Har, 1978.
Essays in Psychical Research, Har, 1986.
Essays in Psychology, Har, 1984.
Manuscript Lectures, Har, 1988.
Talks to Teachers on Psychology: And to Students on Some of Life’s Ideals, Har, 1983.

邦訳
『ウィリアム・ジェイムズ著作集』全7巻(日本教文社、1960-61年)
1『心理学について:教師と学生に語る』、大坪重明訳、日本教文社、1960年。
2『信ずる意志』、福鎌達夫訳、日本教文社、1961年。
3『宗教的経験の諸相(上)』、桝田啓三郎訳、日本教文社、1962年。
4『宗教的経験の諸相(下)』、桝田啓三郎訳、日本教文社、1962年。
5『プラグマティズム』、桝田啓三郎訳、日本教文社、1960年。
6『多元的宇宙』、吉田夏彦訳、日本教文社、1961年。
7『哲学の諸問題』、上山春平訳、日本教文社、1961年。

ウィリアム・ジェームズ 『心理学』(上)、今田寛訳、岩波文庫、1992年。
ウィリアム・ジェームズ 『心理学』(下)、今田寛訳、岩波文庫、1993年。
ウィリアム・ジェイムズ 『宗教的経験の諸相』(上)、舛田啓三郎訳、岩波文庫、1969年。
ウィリアム・ジェイムズ 『宗教的経験の諸相』(下)、舛田啓三郎訳、岩波文庫、1970年。
ウィリアム・ジェイムズ 『プラグマティズム』、舛田啓三郎訳、岩波文庫、1957年。
ウィリアム・ジェイムズ 『根本的経験論』、舛田啓三郎/加藤茂訳、白水社、1978年。(第3章と第6章に付録AとBの訳出)
ウィリアム・ジェイムズ 『純粋経験の哲学』、伊藤邦武訳、岩波文庫、2004年。(付録B「活動性の経験」、C「変化しつつある実在という考えについて」、「結論(多元的宇宙)」の訳出)
ウィリアム・ジェイムズ 「哲学の根本問題」、上山春平訳、『世界の名著48パース ジェイムズ デューイ』 中央公論社、1968年。
ウィリアム・ジェイムズ 『根本的経験論』、舛田啓三郎/加藤茂訳、白水社、1978年。
ウィリアム・ジェイムズ 『心理學の根本問題』 松浦孝作訳、三笠書房、1940年。

[関連文献]
『純粋経験の哲学』 伊藤邦武訳、岩波文庫
『西洋近代思想史(上)(下)』 G. H. ミード著、魚津郁夫・小柳正弘訳、講談社学術文庫
『プラグマティズムの思想』 魚津郁夫著、ちくま学芸文庫
『アメリカ哲学』 鶴見俊輔著、講談社学術文庫
『哲学の歴史』 第8巻、中央公論新社
The Unifying Moment: The Psychological Philosophy of William James and Alfred North Whitehead, Craig R. Eisendrath, Harvard University Press, 1971.
『ジェイムズの多元的宇宙論』 伊藤邦武著、岩波書店
『現代宗教思想を学ぶ人のために』 山本誠作・長谷正富編、世界思想社
「西田、ジェイムズ、パースの比較試論―『善の研究』における論理的なるもの」 石田正人著、『西田哲学会年報』第8号、西田哲学会、2011年。
『ジェイムズ経験論の諸問題』 三橋浩著、法律文化社
『ウィリアム・ジェームズと心理学―現代心理学の源流』 藤波尚美著、勁草書房、2009年。
『心の形而上学―ジェイムズ哲学とその可能性』 冲永宜司著、創文社、2007年。
『脳科学は宗教を解明できるか: 脳科学が迫る宗教体験の謎』 杉岡 良彦 (著), 藤田 一照 (著), 冲永 宜司 (著), 松野 智章 (著), 芦名 定道 (編集), 星川 啓慈 (編集)、春秋社、2012年。
Process Metaphysics, Rescher, SUNY Press
「過渡期ホワイトヘッド哲学における意識―ジェイムズ哲学と対比した発展史研究」 吉田幸司、『プロセス思想』第14号、2010年。
宗教の哲学 ジョン・ヒック
“Religious Experience in James, Whitehead and Plantinga,” Dennis Soelch
「ジェイムズ哲学における唯一性と複数性―意識の流れと自我論の対立に見るジェイムズ哲学の方法」 大マヤ諒
「ジェイムズ自我論の批判的検討とその射程―暖かみと記憶の特性をとおして―」 大マヤ諒
『ジェームズ心理學』 今田恵、弘文堂、1957年。
William James: His Life and Thought, Gerald E. Myers, Yale University Press, 1986.
The Divided Self of William James, Richard M. Gale, Cambridge University Press, 1999.
Graham Bird, William James: The Arguments of the Philosophers, Routledge and Kegan Paul, 1986.
『ウィリアム・ジェームズの哲学』 今井仙一、白日書院、1948年。
『ウィリアム・ジェイムズの宗教思想』 高木きよ子、大明堂、1971年。
Marcus Peter Ford, William James’ Philosophy: A New Perspective, The University of Massachusetts Press, 1982.
David C. Lamberth, William James and the Metaphysics of Experience, Cambridge University Press, 1999.
John J. McDermott ed. The Writings of William James, University of Chicago Press, 1977.
Ralph Barton Perry, In the Spirit of William James, Yale University Press, 1938; reprint, Indiana University Press, 1958.
「事象そのものへの還帰―W・ジェイムズのfringe概念と現象学」 『哲学誌』第17号、東京都立大学哲学会、1974年。
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(以下、未整理)
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芦名定道・星川啓慈編『脳科学は宗教を解明できるか: 脳科学が迫る宗教体験の謎』、春秋社、2012年
石田正人「西田、ジェイムズ、パースの比較試論―『善の研究』における論理的なるもの」 、『西田哲学会年報』第8 号、西田哲学会、2011年
伊藤邦武『ジェイムズの多元的宇宙論』岩波書店、2009年
伊藤邦武編『哲学の歴史』 第8巻、中央公論新社
今井仙一『ウィリアム・ジェームズの哲学』白日書院、1948年
今田恵『ジェームズ心理學』弘文堂、1957年
――『ウィリアム・ジェームズ』養徳社、1949年
魚津郁夫『プラグマティズムの思想』ちくま学芸文庫、2006年
遠藤弘 「ジェイムズ」 『現代宗教思想を学ぶ人のために』 山本誠作・長谷正當編、世界思想社、1998年、97-110頁。
大厩 諒 「純粋経験の二面性-その統一の試み」,『中央大学大学院研究年報』第40号, 21-35頁, 2010年
―― 「宇宙の自己表現としての哲学-『心理学原理』の自我論を手がかりとしたジェイムズ哲学の方法の検討」,『中央大学大学院研究年報』第41号, 97-115頁, 2011年
―― 「ジェイムズ哲学における経験への態度-『心理学原理』の意識論の検討と、哲学的方法に関するホワイトヘッドとの比較」,『プロセス思想』第16号, 日本ホワイトヘッド・プロセス学会, 127-39頁, 2014年
――「ジェイムズ自我論の批判的検討とその射程―暖かみと記憶の特性をとおして―」『論究』、2015年
岡本正明「生成・コンテクスト・多元論 ― ウィリアム・ジェイムズの「哲学」批判 ―」『英語英米文学』No.33、中央大学英米文学会、1993年
冲永宜司『心の形而上学 ― ジェイムズ哲学とその可能性』創文社、2007年
小熊虎之助『ウィリアム・ジェームズ及び其思想』、心理学研究会、1920年
加藤茂「事象そのものへの還帰―W・ジェイムズのfringe概念と現象学」 『哲学誌』第17号、東京都立大学哲学会、1974年。
城田敏郎「W・ジェイムズの〈経験の多元的形而上学〉」『日本デューイ学会紀要』第27号、1986年
高坂正顕「プラグマティズム」『高坂正顕著作集』第4巻、理想社、1964年、177‐308頁
高木きよ子『ウィリアム・ジェイムズの宗教思想』大明堂、1971年
武本正博「純粋経験の二面性」『京都光華女子大学研究紀要』第23号、1985年
―― 「ウィリアム・ジェイムズにおける合理性の感情」『京都光華女子大学研究紀要』第33号、1995年
伊達保美『宗教哲学研究』理想社、1931年
筒井史緒「ジェイムズの世界観における信の位置づけについて」『宗教哲学研究』第20号、北樹出版、2003年
――「ウィリアム・ジェイムズの宗教的行為ー『宗教的経験の諸相』執筆そのものの宗教性』」『宗教哲学研究』第26    号、北樹出版、2009年、53-70頁
鶴見俊輔『アメリカ哲学』 講談社学術文庫、1986年
林研 [2010] 「宗教はいかにして人を救うのか」、『哲學論集』第57号、大谷大学哲学会、75-92頁
――[2012]「蓋然性と可能性の科学論―ウィリアム・ジェイムズの哲学と科学」『大谷大学大学院研究紀要』第29号
――[2013]「プラグマティズムと科学・宗教―ウィリアム・ジェイムズの真理観」『大谷学報』第93巻第1号
藤波尚美『ウィリアム・ジェームズと心理学』勁草書房、2009年
堀雅彦「せめぎあう健やかな心と病める魂 ―『宗教的経験の諸相』におけるウィリアム・ジェイムズの歴史認識」『研究所報』第12号、南山宗教文化研究所、2002年
――「汎神論的視座の受容とその脱一元論化 ― ジェイムズ宗教論の未来志向性」『宗教研究』第77巻第1輯、日本宗教学会、2003年
―― 「稀有な宗教的経験と普通人の生とを架橋すること―ジェイムズ『宗教的経験の諸相』再読の視点」『北海道大学大学院文学研究科研究論集』第3号、21-37頁、2003年。
――「W・ジェイムズにおける「宗教の科学」と神の実在」『哲学』40号、北海道大学哲学会、2004年
――「心霊研究の彼方にーW. ジェイムズが見た宇宙」、『スピリチュアリティの宗教史』上巻、リトン、2010年、   201-28頁
三橋浩『ジェイムズ経験論の諸問題』法律文化社、1973年(第2版1983年)
―――『ジェイムズ経験論の周辺』法律文化社、1986年
安澤幸代「“Over-belief”とジェイムズの宗教思想」『宗教研究』第72巻第3輯、日本宗教学会、1998年
吉田幸司「過渡期ホワイトヘッド哲学における意識―ジェイムズ哲学と対比した発展史研究」、『プロセス思想』第14号、2010年。
吉田正史「ジェイムズの脳の伝達機能説 ― 霊魂の不滅の問題」『哲学論文集』第30輯、九州大学哲学会、1994年
吉永進一「『宗教的経験の諸相』の「精神的判断」と「存在判断」― ウィリアム・ジェイムズの宗教研究について」『宗教研究』、第68巻第3輯、1994年
良峯徳和「ジェイムズの感覚論」『哲学思想論叢』第7巻、筑波大学哲学思想学会、1989年
鷲田清一「存在の作業場(ワークショップ)― ウィリアム・ジェイムズの〈経験〉論」『現象学の視線』講談社学術文庫、1997年、234-329頁
G. H. ミード『西洋近代思想史(上)(下)』 、魚津郁夫・小柳正弘訳、講談社学術文庫、1994年
J. スミス『アメリカ哲学の精神』、松延慶二・野田修訳、玉川大学出版部、1980年

[ウェブサイト]
● The online books page
http://onlinebooks.library.upenn.edu/webbin/book/lookupname?key=James%2C%20William%2C%201842-1910
● William James Society (WJS)
     http://wjsociety.org/
● eBooks
https://ebooks.adelaide.edu.au/j/james/william/
● アメリカ哲学フォーラム
http://www.lit.kobe-u.ac.jp/apforum/
● The Center for Process Studies
http://www.ctr4process.org/
● 日本ホワイトヘッド・プロセス学会
http://whitehead-japan.com/
● International Process Network
http://organicism.org/processnetwork/

(本ページのコンテンツは、本ウェブサイトの管理者の主宰する英米哲学研究会で作成したものです。特に本ページの作成に際しては大厩諒さんに協力して頂いています。)

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